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157 日本の調査捕鯨
カラーラマーケットパビリオン内、私の店のすぐ近くにオーダーメイドのサインをプリントするTシャツショップがある。ブラザー製コンピュータ刺繍機及び関連機器数台を持っていて、かなり高額の投資となったであろう。ソフトの価格も高かったらしいが、どのようなサインでも入れられ、珍しいので店は非常に繁盛している。以前、電気器具を安く修理してあげたことで、私の店ロゴ入りの野球帽を無料で作りプレゼントしてくれた。
先日、「あなたにプレゼントしたい物がある」と言うから、付いて行くと、このサイン入りのTシャツであった。もちろん冗談だろうが、私を日本人代表として見、日本タタキの一環であったかも知れない。突然のことで言葉を見失ったが、しばらくしてやっとこれだけのことが言えた。「日本の調査捕鯨は決して違法ではない。IWC(国際捕鯨委員会)総会で認められているのである」と。
調査捕鯨 001
調査捕鯨 002

(写真は生地を背にショップオーナーのラブリーカップル)

先々週、環境保護団体「グリーンピース」から分かれた米国の団体「シーシェパード」の活動家二人が無理やり日本の調査捕鯨船(第二勇新丸)に侵入し、英雄を気取って、ガッツポーズをした。その映像が全世界のテレビに流れ、このオーストラリアでも観た人が多かった。
この「シーシェパード」のホームページには、二人が勝手に乗り込んだのにも関わらず拘束されていると報道し、又「二人の人質返還に条件(妨害行為を止めるようにとの)を付けるのはテロリズムの特徴だ、われわれはテロリストグループ(調査捕鯨団)とは一切交渉しない」と訴えていた。どっかで聞いたようなセリフである。そう言えばアメリカのブッシュ大統領も全く同じことを言った。調査船に二人が乗り込む前には悪臭を撒き散らす薬品入りのビンを船内に投げ入れたり、スクリューにロープを絡ませたりと、どちらがテロリストか分からない行動をしながらである。
環境保護や動物愛護を旗印にした過激な活動家をエコテロリストと呼ぶそうである。食肉加工業者やペットショップを襲撃するなどして米、英政府を悩ませている。南極大陸の領有権を主張する豪政府は対日関係に配慮したものの連邦裁判所が、公海上国際ルール下の調査捕鯨を国内法で違法との判決を下した。そして裏でこのようなテロリストグループをもサポートしているのである。オーストラリアの観光事業の一つにホエールズウオッチングというのがあって、数十人を船に乗せ、クジラの近くまで行って生態を見物する。これは主にザトウクジラで今回の調査捕鯨では千頭近くを捕獲するそうである。
IWC加盟78カ国のうち捕鯨支持は36カ国、反対派は42カ国と競り合っている。ODA(国際協力開発援助金)で日本政府に世話になった国々は義理から賛成票を投じたとも聞いた。私が小学生の頃、学校給食で肉といえば鯨肉だった。戦後の食料難で日本人の痩せ衰えた体力を回復するためにアメリカ政府はクジラの肉を食べるように勧めたそうである。自国では一切食べないのに、であった。
商業捕鯨停止から数十年、日本国内での消費は細る一方だが調査捕鯨による捕獲量は4倍に増えたそうだ。この調査捕鯨の総経費は54臆円で、その内、一割が国の補助金で九割は鯨肉の販売収入だと言うのである。水産庁は鯨肉を売るために新会社の設立を後押し、学校給食などの消費拡大に必死になっているという、これが調査捕鯨の実態である。今回調査捕鯨団として「日新丸」「第二勇新丸」を含め6隻が出航している。明らかに調査に名を借りた商業捕鯨である。以前、このオーストラリアのラジオでコントを聞いたことがあった。「日本の調査捕鯨、すし屋へ行けば食べられる」と笑っていた。東京の築地市場でも鯨肉が買えるそうだが、すべて調査捕鯨からの製品であろう。何故ここまで日本の国際的イメージを傷つけてまで捕鯨に拘るのか、豊富な食文化の現在社会で鯨肉など食べなくても良いのではないか。福田総理の口癖、「人の嫌がることはしない」にも反している。
アメリカは今、テロとの戦いに躍起となっているが、それを作り出したのは自国だとは気付いていない。強引で横暴な人間の陥りやすい弱点の一つで、財力、武力によってすべてが解決出来ると、世界の隅々まで軍隊を派遣してきた。そのため宗教間の対立にまで発展させ、その結果としてテロリストを産み出してしまった。そしてその戦いに明け暮れ、苦慮しているのが、今のアメリカ社会なのである。今回の日本の調査捕鯨も目的は違うが、アメリカ軍の派遣と共通している。テロリストたちもテロは良くないと知りつつ、強大な敵に立ち向かうにはテロ行為しかないのである。
昨日午後、店を閉めようとしていると、知り合いのオーストラリア人が入ってきた。彼は70歳を過ぎているが、今でも現役で仕事をしている。彼の職業と言うのは、人の集まる場所での司会でネタや話題を分かり易く、面白、可笑しくしゃべるのが仕事である。オーストラリアデイ(26日)の前夜、RSL(陸海空の元軍人会)クラブにも出演した。
「日本の調査捕鯨をどう思うか?」と聞いてみた。すると「うーん」と言ってなかなか答えない。私はてっきりその話題をすでに使い、日本をこき下ろし、聴衆から大拍手や声援を得ていただろうと思っていた。「どうした?」「うーん、実は今から40年前まで、オーストラリアでも鯨を殺していた。食料として、又は輸出用として、完全な商業捕鯨で、タンガルーマにその基地があった」と言うのだ。
ブリスベンの沖合、モアトンアイランドにタンガルーマというリゾートがある。昔、タイムシェアー会員として行ったことがあった。きれいな遠浅の海で、今は野生のイルカがやって来て観光客を喜ばせている。そういえば、その時、聞いたのだった。昔、そこに鯨の解体工場があり、海が何時も鯨の鮮血に染まっていたそうである。彼いわく、「今オーストラリアはビジネスとしてのホエールズウオッチングが盛んで、これが日本の調査捕鯨に反対している理由の一つである」と。やはりこの問題も利害関係から発生しているのである。
タンガルーマ

(当時、鯨の解体でこの海岸は鮮血に染まっていたと言う、今や信じられない光景である)

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156 近し!ゴールドコースト市長選
G,C Mayer

写真はゴールドコースト市長、ロン、クラーク氏である。先週、曇り空だったが大雨にもならずダムの決壊は起きなかった。市長、市民は皆、万々歳である。そこで先週、当局は市長にモデルをさせて、水の消費を呼びかけたのがこのゴールドコーストブルティン紙の写真である。ビーチ沿いにあるシャワーにも水が出るようになった。長い間節水制限が続き突如、水の大量消費を促し始めたのだが、どれだけの相乗効果があるかは分からない。後々のため節水は継続すべきであり、如何にして水の保存を考えるかが今後の重要なポイントとなる。敏腕市長の登場が待たれる。あと8週間(3月)で市長選挙がある。クラーク市長は行政には全くの素人だったから市議会の言いなりとなってきた。市民のためにこの4年間、何の働きもせずレイツ(市民税)だけを上昇させた人物である。したがって市民の評判は宜しくない。オリンピック選手の知名度で簡単に当選させてしまったゴールドコースト市民にも大きな責任がある。次も立候補するらしいが、再選されることはまずないであろう。
先週レイツの請求書が届き、その内容を見て驚いた。いつの間にか、以前にない請求項目があったからだ。その中でレクレーションスペイス費なんて各公園にある便所とかバーベキュー等の設備を言っているのであろうが、実際に使っている市民の姿を見たことがない。試しにスイッチを入れたら鉄板が熱くなってきた。オフスイッチがないので時間が来るまで電気が入りっぱなしの状態である、なんと無駄な経費であろうか、これらすべてレイツに加えているのである。彼が市長に就任する前、2004年1月度の半年分レイツ金額は私の家の場合(小さな家でプールもないし、ウオーターフロントでもないから、他より安い)713ドルだった。それが4年後の今日、999ドルとなっている、実に40%の値上げである。
私の知り合いで、ある日本人のお年寄りが、20年前に近所の人たちと共にシティカウンシル(市役所)までレイツ値上げ反対の抗議に行った。各々プラカードを持ち、シュプレヒコールを繰り返しながら反対運動をしたのである。そのかいあって、その年は少しの値上げで済んだのだった。昨今、そのようなグループを作って先頭に立ち、抗議活動をする人がいなくなってしまった。それで市議会の方もタガが緩んでしまったようである。通常その調整をするのが市長の役目だが、クラーク氏は一切そんなことはしなかった。なにぶん市政には無知だったから、しかたなく市議会の言いなりとなってしまったのである。
ゴールドコーストにはペンショナー(年金生活者)が多い。若い頃メルボルン、シドニーで働き、老いてようやくこの地で自宅を買うだけの資金を得て移転して来るのである。その人が一人暮らしで預金利子の少ない場合、年金の金額は月に1000ドルちょっとで、2週間毎にその半額を銀行振り込みされてくる。これは日本のように現役中に年金を掛けるのではなく、政府から支給されるため、国民は皆一律である。そして夫婦とか資産があれば減らされていく。それにいかなる人でも年一回の税務申告はかかせない。国民総背番号制だから国税庁は国民一人一人の財産状況を完全に把握している。
昨今の世界的な原油高でスーパーマーケットのあらゆる食料品の値上がりが続いている。昔は安売りしている店ばかりをハシゴする姿も見られたがガソリン代節約でそれも出来なくなってしまった。年金額がその程度だから、お年寄りにとっては厳しい家計状態である。老夫妻が喫茶店で一杯のコーヒーを注文し、二人で分け合って飲んでいる姿を見かけても、決して不思議ではない。
そのような理由でゴールドコースト市民の多くが、次は良い市長の出現を期待しているのだ。
バーベキュー設備 002
写真は近くの公園にあるバーベキュー設備で後方のテント張り、砂地広場は何に使うのか分からない。この他、便所とパゴラもある。

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155 決壊寸前ゴールドコーストのダム
Hinze Dam

「ヒンズダムが満杯で洪水の危険あり」と先週水曜日、地元の無料新聞であるゴールドコーストサンの見出しである。昨年暮れからの雨が、先週金曜日まで降ったり止んだりの状態で、曇り空から時々太陽が顔を覗かせる日もあったのだが、天気がイマイチ安定しなかった。下流のネラング川も泥混じりの水で一杯、もしダムの水が多量に流れ込めば川沿い住民にも洪水の危険性が出てきた。そして雨が今週も長時間降り続くようなことになればダムのあちこちから水が溢れ出し、決壊の危険性が出て来たのである。
ダムは高地にあって、麓にもたくさんの居住地域がある。水が溢れ出たり、堤防が決壊したりすると、それら住宅では大水害が発生する恐れもある。もしそうなったら、市の重大責任となり補償問題に発展する。市当局は早速節水制限を解除した。だが、ゴールドコースト住民は長い間、節水を強いられ、それに慣れていて、急に使えと言われても困る。すでにレインタンクを設置している家も多く、それらも満タンの状態である。長雨でガーデンもたっぷり水分を含んでいるし、今、生活用以外の水は必要ないのである。
近い将来、再び雨が降らず市当局より節水制限が発布されると思うが、レインタンクのフィルターは粗ゴミを取るだけなので、ガーデンに撒くとか車を洗うのが精一杯で、その水を生活用としては使用出来ない。せめてトイレとか洗濯に使えれば、かなり水の節約となるのだが、それすら出来ない。そんな理由で私はまだ自宅にレインタンクの設置はしていない。
先週、こちらから直々に連絡した訳ではなかったが、水フィルターのセールスマンから勧誘の電話があった。興味があるので、説明に来るようにと頼んだ。日本での霊感商法のように、「水道水には有害な32種類ものケミカル(化学物質)が含まれていて、それにより15種類もの疾病が発生している」と言って、そのコピーを見せた。そして「検査薬をもっているから、お宅の水をチェックしたい」と言うから「私は日本製のフィルターを使っているから、その必要はない」と断った。実際、ナショナル製のチャコールフィルターを使用中だが、その装置にもケチを付けられそうだったからやめた。さらに彼は「水中のバクテリアを完全に殺すには20分間の沸騰が必要である」という、「ならば水がすべて蒸発してしまうではないか」と言ったら、「さらにバクテリアの死骸は排出されず、体内に堆積されていく」と言う。現在満杯のヒンズダムの話になると、「あのダムの底には危険な化学物質、重金属が体積していて、今回の大雨で混ぜ繰り返された。その水道水を直接飲むのは非常に危険である」とも言った。
今から十数年前、オーストラリアでキャベツやレタスを買うと、中から必ず一匹や二匹の生きた青虫が出てきた。その後、日本へ輸出するようになってから、それが全く見なくなってしまったのである。日本からの要望で、強力な農薬を使い始めたのだと思われる。私がレストランをしていた頃、オーストラリア米に黒い粒々が混じっていた。でも日本へ輸出するようになってから、その粒がなくなった。こちらは日本から選別機をもってきて使っているそうで問題はない。困るのは農薬づけの野菜である。水で洗っても、洗っても繊維まで浸透した農薬は落ちない。しかも一度体内へ入ったら排出されず、蓄積されていくという。バクテリアの死骸と全く同じことである。しかしそんなことを言っていては町では住めなくなってしまうのだ。
セールスマンは流し台の蛇口に直接付けるとか、シャワー用に個々に取り付けるフィルター器具を主に販売していた。私はあらかじめ電話で用途を言っていたので、セントラルシステムのカタログを持って来た。それによると本体は389ドル、工事費が498ドル、それに年一回フィルター取替え料が99ドルである。通常これは水道用でレインタンクではうまく作動するかどうかは分からない。フィルターはアメリカ製で三層構造になっていて、かなり水圧がいりそうである。高圧の水道なら問題はないが、タンクからだと強力なポンプが必要となってくる。まだこのフィルターをレインタンクに使った例がないらしい。
近所では地下水を汲み上げ使っている家が多い。しかし鉄分が多く、匂いがして生活用水としては適さない。それに一回の試掘に250ドルかかるという。一度の掘削で水が吹き出れば良いのだが、二度、三度となれば高く付く。さらにこれには国や自治体からの補助金は一切出ない。今、ゴールドコーストのヒンズダムには100%の水量がある。検討する時間はたっぷりあるのである。

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154 ブリスベン領事館で事件か?1
いつも思うのだが、ゴールドコーストに居ると季節感が全くない。クリスマス、正月が真夏のせいもあるが、温度差による気候の区切りもなく、ただ月日がひたすら流れていく、非常に単調な人生となってしまう恐れがある。
このところ年末から年始にかけて降ったり止んだりの小雨が続き、時には風が吹き嵐のような悪天候の時もあった。ニューイヤーズイヴ(12月31日)にゴールドコーストとサンシャインコーストの海岸で予定されていた花火大会も強風で危険だからと中止になってしまった。正月休みで、この両コーストへ観光に来られている日本人旅行客には真にきのどくな天候である。
真夏にも拘わらず、最高気温は常に30度以下、最低気温も22度前後と、ここに住む者にとっては非常に過ごし安く快適ではあるが、海岸で遊泳するにはちょっと寒すぎる。シドニーやメルボルンからホリディで来られた方たちも期待はずれの天候で残念なことだろう。
ところで、こんなに雨が多いのにゴールドコーストの水がめである、ヒンズダムの水量が増えず、住民は今も節水を強いられている。場所によっては洪水になっている地域もあるのに、である。昨年にも度々長雨が続いたことがあった。でもラジオの報道ではダムの水量が1%〜2%しか増えていないのだった。ダム設置場所の近辺に雨が降らず、しかも高地にあるのも原因だろうが、市当局は水不足で市民に危機感を煽り、負担金を出させたことから、放送局に圧力を掛け、このように報道させているのではないかとも疑いたくなってくる。
自宅に手入れをした、真新しい中古のエアコン2台があり、店に持っていき売ろうと考えている。しかしこの涼しさでは買い手が現れるとは思えない。実は家で使おうと思って買ったのだが扇風機で充分間に合うのである。「涼しい夏で自分も必要ないのにエアコンなど買う人がいるのか?」との疑問は残るが、家に置くよりもましであろう。昨年の冬、ガスストーブ2台を店に並べたが、これらも暖冬で売れず持ち帰った。今は部屋の片隅に放置したままの状態で来期を待っている。
この地域は夏も冬も過ごし易い気候のため、光熱費、衣服費が安上がりで非常に助かる。過去ブログ、「127エコライフ、オーストラリア」に記述した通りである。ただ生活するには快適なのだが、単調で刺激がないという日本人も多く、最近長期滞在者の多くが帰国している。日本人には寒暖の差による四季の移り変わりと季節の各行事が欠かせないようで、たとえ地震、台風、水害の災害大国日本と言われても、それらは又刺激の材料ともなって、日本人の生活には欠かせない要因かも知れない。それにオーストラリアは何よりも以前より物価高となって暮らしにくくなったのが最大の原因である。
銀行利子は2万ドル以上、6ヶ月もので7.25%もあり、金額が増えればもっと利率が良くなる。昨日ラジオでさらに上がることを報道されていた。したがってオーストラリアでの物価高は仕方のないことであるが、日本金を換金して生活されているリタイヤされた方々には、円安も加わって、非常に厳しい経済事情となっているの現実である。
在ブリスベン領事館で何か大きな事件が起きた模様である。過去ブログに記したこともあるが、ラオス出身の中国系移民がマーケットの同じ通りで店を出している。主人は私と同じ年齢(1944年生まれ)だが難民としてオーストラリアに移住するには若い方が認可を取りやすいとの理由で3才若く申告したそうである。ラオスが共産国となり政府発行の出生証明書が取れなかったからか、又は日本の戸籍謄本に該当するものが、最初からなかったからか、とにかく簡単に年齢をいつわることが出来たらしい。
彼は二ヶ月に一度は海外に出掛ける。主に東南アジアだが、詳しく語ろうとしないので、何をしに行くのか全く分からない。そんな時、奥さんが一人でポツンと店にいて、すぐに旦那の渡航が分かるのである。サーファーズパラダイスにも同じような店を持って、彼の出張時には、奥さんはマーケットを早めに切り上げ、その店をオープンさせている。
娘が二人いて、姉は30才過ぎ、もう一人も三十路に近く、両方まだ独身だが大学卒である。妹の方はメルボルンでIT関連の会社で働いている。二人とも3〜4年前まではマーケットに来て両親の仕事を手伝っていた。姉の方もブリスベンへ引越しをしてからほとんどマーケットへは顔を見せなくなった。彼女は日本へ3回も行き長年住んでいたのに日本語がしゃべれない。本人は詳しく語らないが、父親は自慢げに日本では英語を教えているのだといった。日本では英語しか話せない講師の方が尊重されワーキングホリディでも簡単に仕事が見つかるそうである。会社更生法適用の駅前留学で有名なノバだったかどうかは分からない。ノバの倒産ではオーストラリア人英語講師の多くが給料の不払いに合い困っている様子がNHKのテレビニュースであった。
彼女は二年間の日本滞在を終え帰ってきたので、「日本でボーイフレンドが見つかったか?」と尋ねたら、「いや、嫌われているようだ」と答えた。かも知れない。以前彼女に些細な頼みごとをした。でももう二度と頼む気持ちにはなれなかった。美人ではないが、観てくれは決して悪くはない、だが不親切で可愛い気がないのである。メルボルンに居る妹など、姉に輪を掛けた程愛想が悪い。その彼女が突然来なくなり、父親に聞くと、クーランガッタ国際空港で働き出したという。どんな仕事をしていたのかは知らないが、しばらくしてブリスベンの領事館で働くようになっていた。日本から帰国後、彼女はまるで出世魚のように次々と良い就職口に恵まれたのである。日本領事館などへの就職はなかなか出来るものではない。周囲に強力なコネがあったとも思われないし、父親が度々目的のはっきりしない渡航をしていると知ったら、採用はまずされなかったであろう。秘密主義が最重要の外務省管轄官庁である。その後、彼女の動向は全く聞かれなくなってしまった。
例の如く、旦那の渡航中、奥さんに彼女のことを聞くと、「日本に居る」という。「何故」と訊ねると、「ミーティング」だと答えた。「ミーティング?何のミーティングだ」と聞くと、「領事館の事件」。「日本領事館の事件?」と聞き返すと、不思議な顔をし、「そんなこと日本人である貴方が知らないのか?」と言わんばかりの表情をする。「知らない、新聞でも見たことがない」と答えると、ぽつぽつと語り始めたのである。彼女の娘は直接関与していなかったようだが、突然日本へ出張する事で母親にだけ、事の次第を打ち明けたようであった。
ブリスベン領事館ではオーストラリア全域の管財業務を管轄しているという。椅子、テーブル、その他、事務費用一切、年間1ミリオンドルの予算でその使い道とか、わりふりを決めているらしい、その係りの日本人男性職員が長年に渡って、その公金の横領をしていた。奥さんや子供がいるのに、ガールフレンドに使ったり、家を買ったりしていたそうで、それが発覚し、彼は日本に帰り自殺を図ったというのであった。彼女の娘は同僚であり、一緒に仕事をしていたから、彼の動向は知らないはずはない、見てみぬふりをしていたのかも知れないが、彼女の日本でのミーティングと言うのは「生前の彼の動向を調査するためと、いかにしてこの不祥事を外部に漏れないようにするか」が最大のポイントだったように思われる。
それから二ヵ月後の先週、今度は父親に聞いてみた。すると「娘は領事館を二年前に辞めた。給料が安いからだ」と言うのだ。それで母親に確かめると、辞めたのは最近で、どうも日本でのミーティングの後らしいのである。彼女も娘も彼をつんぼさじきに置いていたようだが、娘は自分から進んで辞めたのか、それとも領事館から秘密保全のため、辞めさされたのかは分からない。今はクイーンズランドユニバースティで留学生の世話をする仕事をしているそうだが、このポジションもそう簡単に得られるものではない。
母親からくれぐれもこの一件は内密にして欲しいと頼まれた。娘をかばう気持ちは分かる。でも残念なことに、私は聞いてしまった。それにもう娘は領事館を辞めている。時間が経つとニュース性がなくなり、なによりも国民が納めた税金である、どんな使われ方をしているのか日本国民なら知る権利があると思い、今回アップロードすることにした。
もしこのブログを読んで、在ブリスベン領事が激怒し、彼女に迷惑をかけるようなストーカー行為をすれば、そのドラマすべてを書くつもりである。彼女自身は告発者ではないが、日本では告発者保護法が制定されている。昨今、日本では内部告発によって次々と大きな偽装事件が発覚した。この法律が出来たからである。
追記:昨日(7日)夕刻、FM放送を聴いていると、突然、市長じきじきのメッセージがあった。「ヒンズダムが一杯で溢れそうである。決壊すると被害が出る。市民の皆様、水を使って欲しい。ガーデンにたっぷり水を撒いて下さい」と、永いことラジオ放送でダムの水量は報道されなかった。そして突然の報道がこれである。庭の芝生も長雨でうんざりしている。昨夜も雨が降った。しかも水道は使う程に料金がかさむのである。元オリンピック選手でゴールドコースト市長のロン、クラークさん「貴方は一体何を考えているのですか?」


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